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サングラスと遮光眼鏡について

遮光カラーレンズと市販サングラスカラーの分光透過率の検討

メガネのアマガンは、日本の眼科学雑誌である「日本眼科紀要」への寄稿協力をさせていただきました。「日本眼科紀要」は、第5代大阪大学眼科教授の宇山安夫氏と有志が日本眼科紀要会を組織し、昭和25(1950)年に創刊されました。以降、歴代の大阪大学眼科教授が編集長となり、投稿論文の掲載や眼科関連学会論文の掲載によって、主に西日本を中心に発展してきました。

眼紀 54:637ー641,2003
市販サングラスの分光透過率の検討
発行所 日本眼科紀要会
市販サングラスの分光透過率の検討
発行所 日本眼科紀要会
市販サングラスの分光透過率の検討

市販サングラスの分光透過率の検討

遮光眼鏡
遮光レンズ仕様
サングラス
市販サングラスレンズ仕様

目的:

一般に市販されているサングラスの分光透過率と、ロービジョンケアで羞明対策に用いられている遮光眼鏡などの医療用カラーフィルターレンズの分光透過率を比較検討する。

方法:

眼鏡枠付きで店頭販売されている市販サングラスのうち、ホヤ社製レチネックスシリーズ、東海光学社社製CCP400シリーズと類似した色であると肉眼的に判断した28個について、分光透過率計を用いて分光透過率を計測し、特性を比較した。

結果:

両者ともに極めて類似した分光透過率曲線をもつ市販サングラスがあることがわかったが、一方で、肉眼的には色が類似していても、医療カラーフィルターレンズは明らかに特性が異なっていた。

結論:

光学的補助具として市販サングラスを一概に低く評価することはできないことがわかったが、あくまでも正確な分光透過率の測定を行って選ぶ必要がある。(眼紀 54:637ー641.2003)

キーワード:ロービジョン、グレア、カラーフィルターレンズ、ファッションサングラス、分光透過率計
発行所 日本眼科紀要会
市販サングラスの分光透過率の検討

緒言:

網膜色素変性症に対して補装具として給付される遮光眼鏡は、透過光量の調節による羞明の軽減とグレア軽減によるコントラストの増加や視力の向上、更に暗順応時間の短縮などを目的として用いられる光学的補助具である。

また、白内障術後として開発されたカラーフィルターレンズ群も、遮光眼鏡と類似の光学的特性を有し、種々の眼疾患に起因するロービジョン者の光学的補助具として用いられている。

遮光眼鏡およびその他のカラーフィルターレンズ(以下 医療用カラーフィルターレンズ)は、上述の目的に応じて、紫外線のみならず短波長可視光線をカットしている点で一般のサングラスに比べて光学的に優れているとされるが、対比される一般のサングラスについて、分光透過率などの光学的特性を検討した報告はない。そこで今回我々は、一般的に市販されているサングラスの分光透過率を調べ、若干の知見を得たので報告する。

方法:

ロービジョンケアのなかで羞明対策として一般に用いられている医療用カラーフィルターレンズのうち、補装具としての「遮光眼鏡」であるホヤ社製レチネックスシリーズ、YE、OR、RE、YB、OBの5種類と、白内障術後カラーフィルターレンズである東海光学製CCP400シリーズのうち、NA、SA、SC、NL、FRの5種類を比較の対象とした。なお今回、CCP400シリーズAC、FL、TRについては、調査対象としなかった。

調査したサングラスは、眼鏡店および雑貨店で、眼鏡枠付きで店頭販売されているサングラス(以下 市販サングラス)約300個のなかで、著者のうちの2名が、上述2種類の医療用カラーフィルターレンズと類似した色であると肉眼的に判断したサングラス、28個である。分光透過率の測定はトプコン社製眼鏡レンズ分光透過率計TMー1を用い、付属の解析ソフトを用いてデータを表計算ソフトに取り込み、分光透過率の解析を行った。

結果:

発行所 日本眼科紀要会
市販サングラスの分光透過率の検討

図1AおよびB、C、E、FはそれぞれレチネックスシリーズのYE、OR、YB、OBに色が類似した市販サングラスの分光透過率である。

各図ともレチネックスシリーズの分光透過率を赤線で示した。図1Aに示す3個は、YEと極めて類似していたが、図1Bに示すYE類似の市販サングラスはすべて、青の波長領域に減光の谷をもつ典型的なイエローのレンズで、500nm以下の波長光は不十分であった。

ORに類似したサングラスのうち、あるレンズでは、青線で示した2個のように500nm以下の可視光線のみナラズ、紫外線領域のカットが不完全な眼鏡があったが、別のレンズは黒線で示したように、400~500nm領域の減光がやや不完全であるものの、ORに類似した透過率曲線を示した(図1C)。

また、図1Eに示すYB類似の市販サングラスについても、400~500nm領域の減光がやや不完全であるものが1個あったが、残りの2個は類似の分光透過率を示した。

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市販サングラスの分光透過率の検討

図1FのOBに類似した市販サングラスのうち1個は、500nm以下の短波長領域の分光透過率は異なるものの、500nm以上の短波長領域については極めて類似した分光透過率を示していた。

また、残りの3個には約600nm以下の分光透過率は極めて類似していたものの、それ以上の長波長光の減光量が多い傾向があった。なお今回は、図1Dに示すREに類似した市販サングラスは店頭になかった。

図2AはCCP400シリーズのうちのグリーンの系統であるSA、SC、NLの分光透過率を示す図2Bはグリーン系の市販サングラス4本の分光透過率曲線で、とくにNLに類似した市販サングラスが見られた一方で、なかには青線で示したように、500nm以下の可視光線のみならず、紫外線領域のカットも不完全な市販サングラスもみられた。

また、図2Cに示した最も濃いグリーン系のFRに類似した市販サングラスはすべて、約600nm以上の長波長領域の減光量が目立った。図2DはCCP400シリーズのうちのブラウンの系統であるNA、AC、FL、TRのうち最も色の薄いNAに類似した市販サングラスの分光透過率曲線であるが、調べた3個とも極めてNAに類似した分光透過率であった。

考按:

本調査では対象として、レチネックスシリーズ、CCP400シリーズと肉眼的に色が類似している市販サングラスを選んだが、その結果、両者ともに極めて類似した分光透過率曲線をもつ市販サングラスあることがわかった。

発行所 日本眼科紀要会
市販サングラスの分光透過率の検討

しかし一方で、肉眼的には色が類似していても、後述する遮光眼鏡レンズの必須条件が満たされていないものがみられた。それらは、紫外線領域のカットが不完全なもの(図1C青線、図2B青線)や600nm以上の領域の減光が目立ち視感透過率の低下が問題となるもの(図1F、図2C)、また肉眼的にイエローのレンズのなかにみられたように、短波長領域の減光が不十分なためグレアの防止にはほとんど役立たないもの(図1B)である。これらは医療用カラーフィルターレンズとは明らかに特性が異なり、ロービジョンケアに用いるには不適当と思われた。

医療カラーフィルターレンズは、透過光量を低下させることによる羞明の軽減、光の散乱によるグレアとそれによる像のコントラストや視力低下の軽減、暗順応に時間を要する杆体を明所において順応させることによる暗順応時間短縮、の3つの光学的作用のうちの全部または一部を具備し、同時に視感透過率を一定以上確保するように設計されており、分光透過率曲線の異なる様々なカラーフィルターレンズが製品化されている。

簗島謙次は最も効果的な遮光眼鏡レンズの条件として、1.最大限にviolet-blue-green領域を吸収し、とくに400nm以下は完全にカットすることが望ましく、2.フィルター特性がシャープなカットオフを有すること、3,特別な波長をとくに通すことがないように、全体的に一様に通すこと、4.視感透過率が小さく暗くなりすぎないこと、を挙げているが、レチネックスシリーズは、これらの条件をほぼ満たしており、遮光眼鏡としての優れた光学的特性を有すると考えられる。

一方、今回のもう一つの調査対象であるCCP400シリーズは、主に白内障術後などの用途を中心に開発が進められた医療用カラーフィルターレンズであるが、その分光透過率特性は、簗島の提示する遮光眼鏡の条件からやや逸脱する部分も認められ、遮光眼鏡としての効果はレチネックスシリーズよりやや劣ると考えられる。

現行制度上、身体障碍者手帳所持者に対して補装具として給付される遮光眼鏡は、給付対象疾患が網膜色素変性症に限定され、また給付されるレンズの種類もレチネックスシリーズなどに限定されているが、一方、ロービジョンケアの現場では、網膜色素変性症以外にも数多くの疾患において医療用カラーフィルターレンズの有効性が認められている。

また、ロービジョンケアにおける医療用カラーフィルターレンズの選択と処方は、それぞれロービジョン者(児)の自覚的装用感に基づいて決定されるが、網膜色素変性症を含めた各種疾患で、遮光眼鏡以外の医療用カラーフィルターレンズが選択されることも多いと報告されている。

更に同じ疾患を有していても、最終的に選択するレンズの色や濃さが必ずしも一致しないことも経験される。

これらの事実は、医療用カラーフィルターレンズ選択に際しては、分光透過率を主とした光学的特性以外に、実際の自覚的な装用感や外見上の許容度なども重要な要素であることを示唆している。

今回の調査では自覚的装用感については、公的給付対象の遮光眼鏡レンズと同等の効果が期待できる製品が散見されたことから、光学的補助具として市販サングラスを一概に低く評価することはできないことがわかった。

遮光眼鏡と市販サングラスを比較した場合、羞明に対する光学的特性以外にもそれぞれの特徴がある。遮光眼鏡は、度数の加入ができること、眼鏡枠が選べること、供給が安定しているという長所があるが、価格が高価で、購入できる眼鏡店が限られるという短所がある。

これに対して、既成眼鏡枠付きの市販サングラスは、度数が加入できず、処方どきに在庫があるとは限らないなどの供給上の問題点などの短所をもつが、いろいろな眼鏡店や雑貨店で購入でき、廉価なものも選べるという長所がある。

発行所 日本眼科紀要会
市販サングラスの分光透過率の検討

今回の調査結果は、それらの特徴に加えて、分光透過率の面から、市販サングラスが羞明に対するロービジョンケアにおける一つの選択肢となり得る可能性を示唆する。経験的にも、市販のサングラスがロービジョン者(児)の羞明対策に有効な場合があることは知られているが、しかし肉眼的には遮光眼鏡と類似した色をもっていても光学的特性は一定ではなく、しかも遮光眼鏡のように分光透過率が表示されていないため、あくまでも正確な分光透過率の測定を行って選ぶ必要があるといえる。

以上に述べたような特質を理解した上で、市販サングラスが羞明対策の選択肢になり得るという認識をもつことは、すべての眼科医が様々な臨床場面でロービジョンケアを提供していくために重要なことと考える。

取扱い店舗:

尼崎市神田中通り3丁目43番地メガネのアマガン センター店
メガネのアマガン センター店

メガネのアマガンセンター店は、個人個人に合った眼鏡を兵庫県は神戸市/芦屋市/西宮市の西側と、東は大阪市、北は伊丹市/川西市/宝塚市/三田市の間に位置する尼崎市で、1956年に眼鏡専門店として開業いたしました。特に、様々なスポーツシーンでの度入りメガネやサングラスを2005年よりコーナーを設け販売しています。また、当店では、とくにゴルフどきのメガネやサングラス、度付きサングラスを製作する時の問題を解決していただく度数解析コンピューターによる度数補正や、見え方確認の体験コーナーを設置しております。

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〒660ー0884

兵庫県尼崎市神田中通り3丁目43番地

電話:

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[最終更新日] 2024年05月10日 /[公開日] 2024年05月04日
カテゴリー:メガネ一覧,眼鏡屋,ロービジョン


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