ロービジョンケアとしての遮光眼鏡
ロービジョンは、一般的にはまだまだ知られていない言葉ですが、2000年4月に学会が創設された分野で、「全盲」「盲導犬」や「色盲」「色弱」などと言った世間一般で把握されているまで広がっていません。
ロービジョンとは、メガネやコンタクトレンズを使っても、手術などの通常の治療を行っても、見る働き(視機能)が十分に改善せず、日常生活に支障がある状態をいいます。この視機能障害には、視力や視野のみならず見え方に関するさまざまな問題を含みますが、完全に見えない状態(失明)とは異なります。
ロービジョンの症状は人によってさまざまです。文字が読みにくい、顔が識別しにくい、視野が欠ける、段差や障害物に気づきにくい、「まぶしく感じる」、暗いところで見えにくいなどがあります。その結果、読書やテレビ視聴、外出、家事などが難しくなることがあります。
ロービジョン者にとってのまぶしさ!
メガネの問題点 <参考引用文献:眼鏡調整の達人より引用>
Oさんは東京で仕事をしていましたが、視覚障がいが進行して生活ができなくなったので、関西の娘さんの所へ身を寄せています。身体障害者手帳取得を希望して近医を受診し、当科をされて来ました。室内・屋外とも非常にまぶしく、視野も狭いので外では電柱などにぶつかっています。
患者さんデータ Oさん、58歳、男性。
RV=0.04(0.1×Sー5.00D C-0.750 Ax50°)
LV=s.L.(ー)
慢性閉塞隅角緑内障(両眼)、軽度白内障(右眼)、中等度近視(両眼)。
視野が狭く頭は傷だらけ
Oさんは東京で一人で生活しながら、大工として働いていました。症状の経緯は明らかではありませんが、3~4年前から視力・視野ともにかなり悪かったようですが、治療しないまま放置していました。
見えにくい状態で大工仕事を続けていましたが、あるとき社長から見ていないことを指摘されてしまいます。これ以上迷惑をかけられないと思って退職し、関西で美容師の見習いをしている娘さんの所で暮らすことになりました。
初心時のOさんの視力は右が(0.1)、左がs.L.(ー),右の視野は図1のように10°以内の求心性視野狭窄、眼圧は右が38mmHg、左が53mmHgです。視野が狭いので電柱や柱などにぶつかって頭は傷だらけ、眼鏡のテンプルも壊れて輪ゴムで代用していました。
この状態で放置すると1年以内に失明すると主治医から説明を受け、すぐに保存的な治療としてキサラタン、0.5%チモプトールの点眼がスタートしました。そしてロービジョン外来へも紹介されました。ロービジョン外来で聞き取った項目をまとめました。
ロービジョン外来で聞き取った内容
・外に出ると電柱などにぶつかる。
・昼間は車や人が多くて危険などで、深夜に強いライトを持って家の周りを散歩している。
・新聞は裸眼でかなり近づけると少し見える。
・部屋の中の人の顔もわからない。
・テレビはほとんど見えない。
・食事はカップラーメンなら作れる。
・衣服を一人で選べない(色がわかりにくい)。
・室内、屋外ともに非常にまぶしい。
遮光眼鏡で楽になった
このことから、早急に視覚障がい者手帳の手続き、白状の説明、遮光眼鏡を試みるよう指示が出ました。そして年齢も若いため、状態が落ち着けばリハビリテーションセンターへの入所も考え、日本ライトハウスに紹介しました。
遮光眼鏡を試すとCCP400ーSC(東海光学)が室内・室外ともに最良で、処方となりました。また、まぶしさの軽減と障害物にぶつかるのを防ぐために、帽子の着用もアドバイスしました。Oさんが一人で歩くのが困難なことを役所が配慮してくれたため、書類提出後、Oさんが一人で歩くのが困難なことを役所が配慮してくれたため、書類提出後、Oさんは2週間ほどで視覚障がい者手帳を取得することができました。
図2はできあがった遮光眼鏡を装用し、白状を持って帽子を着用したうれしそうなOさんです。「これはいいよ!まぶしさが取れて一人で歩きやすくなった!それに白状を持っていると、周りの人が注意してくれるようになったから、楽になったわ!」と、待合室に響きわたる声で話してくれました。遮光眼鏡を装用したことで、とくに視力がよくなったり視野が広がるわけではありませんが、まぶしさから解放される(コントラストが上がる)ことは大きなメリットだと思います。また、帽子の着用でまぶしさも軽減し、頭をぶつけることも少なくなったそうです。
Oさんは今のところ眼圧が不安定で、手術も考慮しながら経過観測中です。状態が落ち着けば日本ライトハウスのリハビリテーションセンターへ入所し、生活訓練を受けることになっています。
遮光眼鏡で側面・上部も遮光
そのほかにも忘れられない事例があります。羞明が強いということで、日本ライトハウスから紹介された36歳の男性ですが、左眼は視神経萎縮で失明、右眼はアトピー性の白内障で0.002~0.03Pで矯正不能でした。まぶしさが強く、市販の濃いサングラスの内側に、右眼の中心部の直径1cmほどの円を除いて、両眼の内側にピッタリ黒いビニールテープが貼られていました。(図3)。これだけ遮光してもなお、まぶしさは取れないで苦しんでいたのです。
遮光眼鏡を屋外、屋内で試したところ、屋外ではCCP400ーFR(東海光学)、室内ではCP400ーNL(東海光学)が最良でした。自覚的に大きく改善し、遮光眼鏡とサングラスの違いを改めて知ることになりました。
ロービジョンケアとしての遮光眼鏡
かなり以前に経験した別の事例ですが、網膜色素変性症で両眼ともわずかに光を感じるだけの婦人のケアに携わりました。何も見ることができないのに、屋外で強い羞明感がありました。少し足も悪くて、車イスで来院していましたs。
屋外で遮光眼鏡を試していたとき、CCPーRO(東海光学)のテストレンズを眼前にかざしたところ「今、何か置いてもらったのですか?」まぶしさが取れました。とても楽です!!」と言ったのを忘れることができました。
そばにいたご主人も「これで楽になるね」と喜んでいました。遮光眼鏡の装用がほとんど見えない人へのロービジョンケアにもなるという事に気づかされました。そのときの経験・感動がきっかけになって、かなり低視力の人にも必ず遮光眼鏡を試すようになりました。
緑内障、白内障、網膜色素変性症、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性などの疾患では、多くの場合、羞明感があります。しかし自分のつらい症状を「まぶしさ」のためと気づいていない人や、はっきりと「まぶしい」と表現できない人もたくさんいます。忘れないで遮光眼鏡を試してください。
参考引用文献:眼鏡調整の達人より引用
監修:管澤淳
著:澤 ふみ子
取り扱い店舗:
眼鏡をかける方々はお一人おひとりお顔立ち、見るための眼鏡レンズ度数、ライフスタイル等は違うことを前提に、当店は、特に40歳の方で近視度数が凹4.00D位の視生活の質を向上させるの選択肢として、跳ね上げ式メガネのご提案をさせていただいています。
メガネのアマガンセンター店は、西は神戸市/芦屋市/西宮市と東は大阪市、北は伊丹市/川西市/宝塚市/三田市の間に位置する尼崎市で、1956年に眼鏡専門店として開業いたしました。
眼鏡専門店として最先端の技術をを取り揃えて「快適なメガネ」をご提案いたします
眼鏡専門店メガネのアマガン センター店の取り組み!
●読売新聞朝刊に当店の取り組みの取材を受け掲載されました・・・こちらへ
●毎日新聞朝刊に当店の取り組みの取材を受け掲載されました・・・こちらへ
●毎日新聞夕刊に当店の取り組みの取材を受け掲載されました・・・こちらへ
●日本眼科紀要会(日本の眼科学雑誌)への寄稿協力依頼を受けました・・・こちらへ
●週刊ゴルフダイジェストの取材を受けました1⃣・・・こちらへ
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[公開日] 2026年10月07日
カテゴリー:メガネ一覧,ロービジョン,遮光眼鏡





















