深視力をもっと知ろう
我々は両目を使って1つの像を知覚する。両目は連係して働き、各々の目の認識が統合される。
たとえば、奥行き(距離)は、それぞれの目がとらえた平面像が脳の中で1つになり、立体像をつくって認識される。その結果、容易に距離を判断し、空間にある物体の位置がわかるのである。この視覚機能が深視力である。
深視力は、大型免許や普通二種免許などを取得更新する以外にもスポーツ時にも重要・・・こちらへ
例えば、サッカーと深視力の関係は競技パフォーマンスの結果を左右します。・・・こちらへ
深視力検査合格のポイント・・・こちらへ
深視力検査
深視力検査は、一定の距離から両眼で前方の3本の棒を見ます。真ん中の1本の棒だけが手前にきたり後方に行ったりして動きます。
その棒は奥に行けば細くなり、手前にくれば太くなります。両サイドの棒は真ん中で止まった状態になっていて、動いている真ん中の棒が両サイドの棒と横に並列になった時、棒の太さは均一になります。この状態が正確に出来ているかを行う検査です。
深視力検査のポイント:
深視力検査機の中には3本の縦の棒があり、真ん中の棒が手前から奥へ、奥から手前へと移動します。3本の棒が一直線に並んだ時に棒の動きを止めます。深視力検査の合格のコツとして、練習(トレーニング)が必要です。但し、両眼視機能が正常であることが条件です。
当店では運転免許センターと同型機の深視力検査機を設置して、体験していただいております。
深視力=立体視=遠近感
大型免許、二種免許の取得時には、視力検査だけでなく、深視力検査というもっとも高次元な眼の機能である立体視の検査が必要とされている。つまり、深視力検査をおこなう最大のポイントは、運転者の遠近感が性格に認識されているかを確認する事であります。
深視力検査により、重大な交通事故を未然に防ぐことにあります。
深視力検査が不合格になった方、苦手な方の原因や対策
深視力が改善できない場合としては、眼のケガや眼の病気等により片眼の視力が著しく低下している場合や斜視によって同時視ができない場合が考えられます。
原因として
遠近感覚の不良が原因:
1.両眼視機能が不都合な場合。
2.深視力検査の内容が認識できていない場合。
3.裸眼視力か矯正視力が悪く3本の棒が明視できない場合。
4.眼球運動の不良の場合 など
対策として
上記1.両眼視機能が不都合な場合。
深視力メガネで対応:
両眼視機能が、補正できる場合とできない場合があります。できる場合としては、斜位という眼位の異常や輻輳(眼筋の内寄せ)の不完全等によって両眼視が低下している場合は、深視力眼鏡による両眼視機能の矯正トレーニング等によって改善されると思われます。この場合に多い深視力メガネは、プリズムレンズの装用を行わなければならないことがあります。
上記2.深視力検査の内容が認識できていない場合。
深視力のコツを掴むトレーニングで対応:
一度体験していただくことで認識できると思われます。認識できにくい場合は、練習(トレーニング)してコツを掴んでいただくことで殆どの場合深視力が合います。ご家庭で出来るトレーニングもあります。詳しくは・・・こちらへ
上記3.裸眼視力か矯正視力が悪く3本の棒が明視できない場合。
完全矯正に近い矯正眼鏡で対応:
裸眼視力の矯正、現在かけている遠用の眼鏡(遠視/近視/乱視)やコンタクトレンズの矯正で深視力は合います。但し、深視力検査の合格のために、普段眼鏡と違った度数で深視力用メガネとして作製しなければならない場合があります。
上記4.眼球運動の不良の場合。
眼科の受診で対応:
眼筋の神経支配の異常、眼筋そのものの異常、眼筋付着部の異常など眼を内寄せ、外寄せする力不足などがあり、眼科にて検診をされることが重要です。
大型免許等取得どきに視力検査以外に必要な目の検査
大型免許の取得を目指される方にとっては、視力検査と共に深視力検査はドライブスクール等の入校前や試験場の条件ですので、深視力テストに合格できなければ入校や免許取得及び更新はできません。
事前に眼科や深視力検査機の設備がある眼鏡店で検査されることをオススメいたします。
深視力のことをもっと知ろう・・・
大型免許以外で深視力が必要な職種のこと
深視力は、検査を行って初めて不良だと知られる方も多数いらっしゃることでしょう。一般的なお仕事で検査を行うことは少なく、下記のお仕事等に従事される方や、プロのスポーツ選手などは検査はないが競技によって成績を左右されることがあります。
その他、車の運転意外で深視力が必要な職種の一例
パイロット試験を受験する方やボートレーサー試験、電車の運転士(動力車操縦者)を受験される方、 にも深視力検査があります。
電車の運転士
例えば、 電車の運転士(動力車操縦者)の試験 の場合:
動力車操縦者運転免許の視機能の欄には「正常な両眼視機能を有すること」と明記されています。
一 視力(矯正視力を含む。)が両眼で一・〇以上、かつ、一眼でそれぞれ〇・七以上であること。
二 正常な両眼視機能を有すること。
三 正常な視野を有すること。
四 色覚が正常であること。
パイロット
また、パイロット試験を受験される方も片眼視力0.7以上、両眼視力1.0以上以外に深視力検査があります。
ボートレーサー
ボートレーサーになる場合においてはボートレーサー養成所入所することになりますが、この入所どきの二次試験において、両眼とも裸眼で0.8以上以外に動体視力の検査があり、その中には深視力検査の項目があります。
余談になりますが、クレーンのお仕事等をされている方は、とても大事な視機能の1つです。尚、免許取得どきは深視力検査はありません。また、高齢者の方の免許更新に認知機能検査があるのですが、何故か、深視力検査がないのが不思議です。
視力が良くても、深視力が苦手な方は沢山いらっしゃいます。
下記、1)~4)は、深視力が合いにくい方々へ:
1) 遠視、近視、乱視等(視力の不良)の方
目は何かを見る時に、“見ている物体”にピント(焦点)を合わせて見ています。(角膜の後方の水晶体を含まらしたり、縮めたり)カメラのオートフォーカスのような感じです。目がピント(焦点)を合わせられる範囲(目からの距離)によって、近視や遠視などの目の屈折状態が決まってきます。近視は、近くにはピントが合いますが、遠くにはピント合わない目です。
ピントを合わせられる範囲が近すぎるのです。そのため、近くは見えますが、遠くはボヤケて見えにくくなります。
反対に、ピントの合う範囲が遠すぎる目を遠視といいます(但し、成人者の遠視は水晶体の調節力内でピントを合わす)が、幼児の遠視は遠方も、近方もピントが合わない状態になっています。
乱視は、見るものまでの距離にかかわらず、2方位のピントを合わせなければならなくなり、どこにもピントが合わない目です。つまり、常にぶれたり、ボヤケたりして見えにくい目なのです。そして近視や遠視に乱視が加わると、さらに見づらくなります。
2) 眼位のズレ(斜位、斜視等)がある方
現代社会において、眼からの情報量は格段に増えています。
情報量が増えるということは、「眼が疲れる」原因になるのは言ううまでもありません。眼の疲れは自律神経の乱れに繋がり、心身のトラブルを引き起こしたり、肩こりの原因、脳の疲れにも繋がり、場合によっては免疫力も下がるとも言われています。
情報量の多さがもたらす眼の疲れに、①.有害光線 ②.照明の不良等の外環境によるものや、③.身体の不調 ④.ストレス ⑤.体質的要素等の体内環境によるもの、
最後に、視機能によるものとして、⑥.屈折異常(遠視、近視、乱視) ⑦.調節異常(老視) ⑧.斜位(視線のズレ) ⑨.輻輳力が弱い(眼を内側によせる力) ⑩.不同視(左右の度数が大きく異なる) ⑪.不適切なメガネ ⑫.眼部疾患などがあると思われます。
また、①より⑫の中の⑧.斜位は特に深視力との関係は深いと思われます。斜位のことを「隠れ斜視」と呼ぶこともあります。
斜視と斜位の違い
・斜視
正面の物を見ようとした時に、片方の目が正面を向くにもかかわらず、もう片方の目が違う方向を向いている状態です。目の方向によって、内斜視や外斜視などに分かれます。
・斜位 (隠れ斜視)
普段は両眼とも同じ場所を見ている(両眼視)のに、片眼ずつ調べると視線がズレている状態をいい、わずかな斜位はほとんど人に判りません。そのため、両眼で物を見ることができますが、潜在している眼位異常によりスムーズな両眼視機能ができません。
3) 眼を内寄せする力不足、眼を外寄せする力不足等がある方
眼球運動の不良(両眼の眼球運動には、むき運動とよせ運動があります。)
Ⅰ.むき運動とは、両眼で同じ方向を向く共同性の運動です。
むき運動には、衝動性眼球運動(サッカード)と追従眼球運動(パースーツ)があります。
・衝動性眼球運動(サッカード)
見ようとする対象物に、素早く視線を向け、網膜の中心窩に投影するための眼球運動です。
・追従眼球運動(パースーツ)
空間を移動する対象物に視線が追随して動き、ゆっくりと対象物を注視し続ける眼球運動です。
Ⅱ.よせ運動とは、両眼が反対方向へ動く非共同性の運動をいいます。よせ運動には、輻輳と開散があります。
・輻輳
両眼が内側(鼻側)に、向いています。
・開散
両眼が外側(耳側)に、向いています。
これらが原因で、深視力が合わない方がいらっしゃいます。
4)不同視(左右の度数差が大きい)等がある方
左右で屈折度数(遠視、近視、乱視の度数)が大きく異なっているものを不同視といいます(左右の目で視力差が大きい場合)。このような方は眼位のズレを伴っているケースも多く見受けられます。このよな場合は深視力が合いにくい方が多くいらっしゃいます。
左右眼で視力に差があると、どうしても視力の良い眼で遠くのものを見がちになってしまい、正しく両眼視ができないため距離感がつかみにくくなります。
見る力が安全運転に繋がる余談なお話:
余談なお話:
車の運転と目に見えない「見る力」
私達の身体は全て繋がっていて、当然見ることと身体も繋がっています。普段見ることは当たり前で無意識に行われていると思います。見ることを意識するのは、視力測定や探し物をしているときぐらいです。そこで知って頂きたいのが「眼が身体をリードする」ということです。
車の運転は、目をつむってしまえば1mも動かすことはできません。バック走行なんてとても無理です。運転時は、歩行者・自転車・車幅・信号・対向車・標識など無意識に見て、刻々と変わる状況に応じてハンドル、ブレーキ、アクセルを操作をしています。ハンドルを切ってから見る人はいません。行動の前に「見ること」が必ずあります。行動が制限される状況といえば、大雨の日で視界が悪いときや道が狭いとき、人混みの中を走るとき等です。こういった場合、判断・反応するまでに時間がかかるため、速度を落とし慎重な運転になるでしょう。
コンディションが悪いときも同様に、判断・反応するまでに時間がかかります。このように「見る力」が足りない、あるいは状況の変化により「見る力」が正確に発揮できないと運転技術は低下し、体調が悪いときは、「見る力」自体が低下します。車の性能や運転の技術も大事ですが、眼から入る情報が少なければ危険です。
深視力検査が出来る店舗
メガネのアマガンセンター店は、西は神戸市/芦屋市/西宮市と東は大阪市、北は伊丹市/川西市/宝塚市/三田市の間に位置する尼崎市で、1956年に眼鏡専門店として開業いたしました。当店では、大型免許、二種免許どきに必要な深視力検査を行っています。
日本一早いマジックボード点灯で有名な、尼崎中央三丁目商店街3番街のマジックボド下にて営業を行っているメガネのアマガン センター店。
住所:
〒660ー0884
兵庫県尼崎市神田中通り3丁目43番地
電話:
(06)6411ー8965
もっと眼鏡、サングラス、ゴーグル等を知ろう!
眼鏡専門店メガネのアマガン センター店の取り組み!
●読売新聞朝刊に当店の取り組みの取材を受け掲載されました・・・こちらへ
●週刊ゴルフダイジェストの取材を受けました・・・こちらへ/こちらへ
●日本眼科紀要会(日本の眼科学雑誌)への寄稿協力依頼を受けました・・・こちらへ
専門コーナーからのご提案
・スポーツメガネコーナー
・度付きスポーツサングラスコーナー
・跳ね上げ式メガネコーナー
・大きいメガネメガネコーナー
・色弱メガネコーナー
・丸メガネコーナー
・メガネ/サングラスこだわり修理コーナー
・ロービジョンコーナー
・深視力メガネ
専門店からのご提案
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[公開日] 2024年08月15日
カテゴリー:メガネ一覧,眼鏡屋,深視力